ルパン三世 ルパンVS複製人間

一度全編見てから、アバンタイトルから青木悠三パート周辺をもう一度視聴。ストーリーはあまり好みのものではなかったけど、作画はすばらしかった!この頃のルパンって見事に臭さと格好よさが共存してて良いな。

街中でヘリに襲われてから、飛行機で爆弾落とされるまでの、一連のシーンはすばらしいの一言。各シーンのレイアウトの迫力からキャラクターの動きとその表情まで実に面白い。
青木悠三氏らしい誇張のきいた動きで、車に乗り込み、ヘリとのチェイス。五右衛門が切るところは友永和秀氏だろうか、動きはもちろんのこと、キャラクターの造形から服の立体感まで明らかに上手い。一番驚いたのは、ありえない大きさの大型トレーラーが迫り来るシーン。スピルバーグの「激突!」を彷彿とさせられる。(オマージュしてるのかな)さらにアニメならではの誇張を加えてものすごい迫力に!トレーラーを下からのアングルで描くというのは、その巨大感+機械っぽさを表現するためなのだろうな。
ハイジの宮崎アルプスや初期のジョジョのように、実際の大きさがどうとかより、そのときに自分がどう感じるかという、精神的大きさを描いてくれると映像として面白い。(現実に原付に乗ってて、後ろから大型トラックにあおられ、幅寄せされたときの恐怖とプレッシャーは忘れない・・・まじで死ぬかと思った)

最近のTVスペシャルのルパンを見ていても、あまりルパンらしさを感じられなくなってしまったのは、”ルパンは格好良いはずである”というという前提で作られ、体臭や格好悪さといった人間らしい部分が抜けてしまったのではないかな。