キャッツ・アイ 65話「フルムーンに乾杯」

シナリオ:宮下隼一
ディレクター:大賀俊二
原画:西沢晋、丸山晃一、道旗義宣、遠藤正明、小野昌則

老夫婦が思い出作りに日本を訪れる話。2期シリーズ後半のの大賀さんの回は面白いですね。53話、60話、65話とすべて当たりです。特にシリアスタッチで描かれた53話はすばらしかったです。大賀さんの回はルパンテイストが入るのが特徴でルパンの愛車であるベンツSSKが時々登場します。


今回も冒頭で老夫婦が乗って登場。なかなか格好良いカメラワークでかかれてます。その後の迫り来る巨大トラックとの山道でのカーチェイス。ガードレールを擦りながら走るトシの軽と巨大トラック。たっぷりと入った背景動画に、カーブでたわんだベンツSSKと吹き上がる粉塵、その粉塵の中から出てくるトシの軽自動車。文章で説明してもちょっとわかりづらいんですが、このシークエンスはものすごい格好良いです。あまりの迫力に「おおっ!」と思わず手に汗握ってしまいましたよ。すばらしい!ベンツSSKの書き方といい、巨大トラックとチェイスするというシークエンスといい青木さんの有名なシーンのオマージュっぽいですね。


老夫婦の夫が誘拐されるシーンで犯人がジェット噴射で逃げていくカットがあるんですが、その煙が今でいう橋本さんや柿田さんのようなフォルムの取り方しています。キャッツであまり見た事無い描き方ではなのでこれは非常に気になります。誰だろう。


テレコム回らしく全体にクオリティの高い仕事されてます。その中でも今回は特にAKIRAやジブリの劇場を経験した人達ですね。しかしキャッツでの西沢さんはスタジオに一人で乗り込んで普通じゃない仕事を見せ、次のスタジオへと移って行く。まるで道場やぶりみたいな原画の入り方です(笑)参加される回は毎度楽しませてもらってるので、こちらとしては非常に嬉しいんですが当時のスタッフおよびファンの間ではどうだったんでしょうか。