ダンバインでの稲野さんの仕事

聖戦士ダンバイン 第02話「ギブンの館」

ストーリーボード:斧谷稔 演出:関田修 作画監督湖川友謙 原画:湖川友謙 秋野洋一(稲野義信

唐突なんですが稲野さんの絵が見たくなってダンバインを見ました。
原画は湖川さんと稲野さんの二人になっていますが、
湖川さんはポイントを押さえていっている感じで、
かなりのカットを稲野さんがやられている印象です。
線がやわらかくて、筋肉質でもどことなく丸みがあるのが
ダンバインでの稲野さんの特徴と見ればいいんでしょうか。


例えばAパートの最初のあたりに注目すると、
トッドがリムルに向かって画面奥に指を指すカット。
指差しカットはあからさまに稲野さんの特徴がでますね(笑)
稲野さんのフォーマットの一つでしょう。
リムルにピンタされるあたりも稲野さん臭いです。
稲野さんは胸のあたりに手をやるような芝居をよく書かれます。
その時、小指が強調されてるのもポイントですね。
リムルとチャムの会話はそれがすごくかわいい。
ここは枚数は明らかに枚数は少ないんですが、
よく「芝居をしている」カットになっていて、
その巧みさに唸らされます。


ダンバインといえばOPとEDも稲野さんが担当されたと聞いています。
OPは一人の仕事ではないように見えますが。
初めて見たとき、「のびるほのおが〜」のあたりの
グラフィカルなエフェクト表現に目を惹かれました。
このようなエフェクト表現は本編でもフォーマットとして出てきます。
もちろん人によって違いはありますが。
これはダンバイン独特のものかと前まで思ってたんですが、
他のサンライズアニメ、例えばボトムズなどでも見られることから、
サンライズ全体で用いられてたものと想像しています。


今は影をしっかりつけた立体感のあるエフェクトが主流ですが、
影無しで平面的なエフェクトを格好良く書く人も出てきて、
これからに期待せずにはいられません。


EDはゆっくりとフェラリオが走ってるだけなんですが、
この巧さ・美しさは異常。単純ですが強烈に印象に残ります。
アニメの動きの勉強をするお手本にしたいところのひとつですね。


ところで自分は自分はいわゆる富野アニメはちょっと苦手だったりします。
好きなところはあるんですが、そうでないところもあり、
TVシリーズを1本みるぐらいの体力が続かないというか…。
富野さん演出の侍ジャイアンツの14話とか大好きなんですけどね(苦笑)


ダンバインOP
http://www.youtube.com/watch?v=ccRWgFLudfE
ダンバインED
http://www.youtube.com/watch?v=UhzJjDQZ8ZQ