無敵鋼人ダイターン3 02話「コマンダー・ネロスの挑戦」

脚本:星山博之
演出:貞光紳也
作画監督:富沢和雄
原画:鍋島修飯島正勝、亀垣一平山智

アニメスタイルイベントでガイキングの44話が流れるらしいですね。良い機会なのでここで何度か話も出ているダイターンのスタジオZの回についてまとめてみようかと思います。ダイターンでは金田さんはOPと本編何話か担当されています。ガイキング44話は良く知られるところののパースやエフェクト作画に加え、戦車などのディテール感のあるメカ作画も非常に見ごたえがあって面白いんですが、東映作品のせいか動き自体はそれ程多くないんですよね。一方のダイターンはサンライズ作品で比較的枚数が多く使えるためか動きがいくらかリッチですね。


まず面白いのがOPで、万丈が牢屋の鉄格子を無理矢理こじあけるカットがあるんですが、こじあけた後何故か鉄格子が粉々のなるんですよ(笑)演出なのか何なのかわかりませんが、初めて見たとき爆笑してしまいました。金田さんはスタイルそのものやタイミングも面白いんですが、こういう力の入った芝居も味があって良いですね。特に口元のあたりが素敵です。


本編もZ5回らしく金田さんのテイスト全開で全編面白いんですが、その中でも特にいくつかピックアップして見ていきたいと思います。まずは万丈が車で街中を暴走するシーンなんですが、カーブに差し掛かるとき、通常であれば当然カーブ外側に遠心力がかかり、内側のタイヤが浮く場合もあるんですが金田さんの場合はそれが逆です、外側のタイヤが浮いてしまってます。通常ならばこうなるとそのまま吹っ飛んでいってしまうんでしょうがそこはアニメ、車がまるで踊るようにバランスとりながら2輪で走りまくります。


もう一つが万丈が屋上でコマンダー達と銃撃戦をやるシーンで、不時着したアタッカーからジャンプした万丈が空中で機関銃を撃つカット。十文字のポーズでジャンプしてから空中で両足を曲げて銃を撃ってるんですよ。一枚絵で見るとカエルの両足みたいでハッキリ言って格好悪いんですが、一連の動きの中で見るとそこはすごく印象的で全体として格好良いという一風変わった作画になってます。確か木村さんや玉川さんが空中での動きやポージングには感覚が大事だという話をされてましたが、普通の感覚じゃこういう作画は出てこないですよ。


今回の話では敵がいかに大きい存在であるかということを、キャラや建物との対比で表現しています。巨大化したネロスの顔がビルの屋上にいる万丈に迫ってくるカットはシビれました。他にも路地裏から見たネロスや、ホテルの一室の窓から見たダイターンなど、普段見慣れているものと非現実のものを対比することで、感覚的に巨大感を納得させる。これは特撮なんかで良く使われる手法ですね。自分はこういう演出大好きですよ。とにかく見ごたえある25分なので、興味を持った人がいたら是非見て欲しいですね。


関連:ダイターンの金田さん参加回(kaneda style)
http://www.linkclub.or.jp/~h-884/data/daita.html


追記:今回演出の貞光紳也さんはガイキング44話では制作進行されてた方ですね。先日話題になったセイントテールでも石野さん原画のEDアニメのコンテを切られています。