キャッツ・アイ 37話「フランスから来た牝猫」

シナリオ:大野武雄
ディレクター:こだま兼嗣
原画:神村幸子、川越ジュン、あべじゅん子、菖蒲隆彦

1期のラストのすったもんだの末、父を探しにフランスへと旅立ったキャッツ・アイ。フランス編が始まるかと思いきや2期最初の数分でイキナリ日本に戻ってきてしまいます。


2期はシリーズディレクター竹内啓雄さんから、こだま兼嗣さんへ。1期では「児玉兼嗣」でクレジットされてたので少しだけ改名されたんですね。神村幸子さんの「児玉幸子」から「神村幸子」への改名とといい、夫婦で色々ややこしかったクレジットがやっと現在の形に落ち着きました。


キャラクターデザインとOPも2期に合わせて変更に。1期では杉野昭夫さんのキャラクターデザインだったのですが、2期では「キャラクターデザイン」というクレジット自体がなくなり、横に大きな目と尖った顎、広い肩幅にシャープなラインが特徴的なデザインに変わります。平野智さんでしょうか。OPは1期に引き続きほんだゆきおさんが担当。1期に比べるとシンプルに瞳のセクシーさを強調した映像になります。(最初裸で後でレオタード着せられたという話ありませんでしたっけ?)


本編は2期の1話目らしい豪華なつくりでなかなか楽しめましたよ。神村さんテイストも色濃く出てました。


冒頭、凱旋門にパリ警察が集まるモブシーンからいきなりの神村さんの作画で始まります。高畑さんに鍛えられただけあって、やっぱり神村さんのモブシーンは良いですね。高い技術だけじゃなくしっかりとした味があります。止めですが原宿駅のモブも質の高い仕事です。偽キャッツに浅谷警部が駆け寄りってから、偽キャッツと格闘するところ。腰を曲げて脇をしめているポージングが味を出してます。格闘そのものは今のアニメを見ていると食い足りなさを感じてしまうのですが、偽キャッツに殴られて浅谷警部の吹っ飛び方は最高ですよ。瞳と偽キャッツが屋上で対峙しているときに、松葉杖付きながら階段上がってくる俊夫も地味だけど良い芝居してます。遊園地での瞳と偽キャッツの決闘もなかなか。偽キャッツにやられた泪、愛に駆け寄る瞳や屋根を突き破って転げ落ちる偽キャッツ、絵を奪い返した瞳に駆け寄る泪と愛の動きなど細かいところで良い動きありましたね。今回川越さんらしい仕事は、地下駐車場の車と美術館の電源にナイフが刺さるところなどでしょうか。今回からキャッツのイルカ回に菖蒲隆彦さんが加わりましたが、まだ特徴つかめてません。まだ動画ですが、今をときめく平井久司さんも参加していました。


しかし偽キャッツは一人だけ線入りまくりのすごい形相で、出るアニメをコブラか何かと間違えてますよ(笑)