ホスト部 17話 ヒーローショーシーンの「目線の芝居」

桜蘭高校ホスト部 第17話 「鏡夜の不本意な休日」
脚本:榎戸洋司
絵コンテ:福田道生
演出:犬川犬夫
作画監督:鍋田香代子
原画:鍋田香代子 石井百合子 中西彩 佐藤憲亮
   平林佐和子 中村基 小野浩一郎 高井浩一
   細川智代

http://d.hatena.ne.jp/takeshito/20060616#p1
以前『ホスト部「藤岡家の日常」の日常芝居』で紹介した
ホスト部グロスで期待のM.S.C、鍋田さんの作画監督回。


庶民デパートで目を覚ました鏡夜の後のシーン。
走り回る子供が鏡夜にぶつかるカット。
今風のフォルム重視の絵でなかなか良い動きしていました。
特にお尻を振って逃げていくところが楽しくていいですね。
服の描き方なんかは井上香織さんら若手を思い出させられました。


おっ、と思ったのはデパート屋上でのヒーローショーシーン。
悪役の怪人に囚われたお姉さん役の蓮華が
怪人の喋りにあわせて強引に振り回されるんですが、
喋りが止まると同時に観客席に向かって
チラッと流し目をしているんですよね。
目線を使った芝居で観客を意識したショーらしく、
普段から芝居がかった蓮華らしいキャラクターを
今までとは別の切り口で表現していて非常に良かったです。
また、なまはげの方をチラッと見たり、
微かに喘ぎ声も入っててエロいシーンに仕上がってました。


今回はデパートということでモブシーンが多く、
描くのが大変だったと思われます。
モブにもそれぞれ担当者の特徴が出ていて
見比べてみると面白かったりします。


鍋田さんの作監回でフォルム重視の作画が見られるのは
「スライム冒険記」や「なんちゃってバンパイヤン」に鍋田さんが
参加されていて湯浅政明さんの影響を受けているからかもしれません。
でも、それ以上に芝居に対する考え方が独特で、
アニメで比較的見慣れたシーンでも「おっ」と思わせられるような
芝居を入れてくるところが自分にとっての大きな魅力です。
ホスト部では今のローテで行くともう1話ぐらいは見られるんでしょうか。


ところで「犬川犬夫」っておそらく誰のPNなんでしょうね。