西村さんのシティーハンター回顧

CITY HUNTER 36話「女子大生愛のツッパリ!誰かが私を狙ってる」

脚本:平野靖士 絵コンテ:港野洋介 演出:今西隆志 作画監督北原健雄 原画:西沢晋 西村誠芳 木口寿恵子    斎藤良子 後藤由美

シティーハンターの中でも指折り数えるぐらい好きな回。
当時の西沢さんと西村さんの仕事を振り返るべく見返して見ました。


Aパートが主に西沢さんの仕事になるんでしょうか。
リョウと観覧車に乗るところのレイアウトや
立体駐車場で由加里がバイクに乗って
原画が繰り返されるところは煙の消え方が良かったです。


由加里がさらわれたことを香から聞き出し、拳銃を取り出してから弾数を確認して、
スーツにしまいこむところの原画は西村さんの原画。ここは直接ご本人から伺いました。
閃くようなタイミングが物凄く上手くて、話を伺うまではは青木さんの原画かと思ってました。
リョウの芝居もとてもいいんですが、一瞬拳銃がピカッと光るところもまたいい。


後半の悪党との戦いも西村さんの原画らしい作画がたくさん見られます。
悪党に殴られて気を失う由加里の父のポージング、
香とリョウが落ちていくワゴン車に振り向くあたりなどとこかコミカルで楽しい仕上がり。


リョウがワゴン車に向かって拳銃を構えるところも残像が入って格好良い。
リョウに撃たれた悪党達のポーズや、拳銃を向けられて慌てる
悪党達もオバケ推奨でとてもコミカルで楽しい仕上がりです。
ポージングやタメツメを利かせたタイミングでちょっと金田系の香りを感じます。
細かいところですが車のドアに手を伸ばす由加里の父のタイミングまで独特でした。


アニメアール風とでも言えばいいんでしょうか。
このあたりのシーンは全体的に車に当たった際に出るエフェクトがとてもいい感じでした。
全面赤白のエフェクトが入ったりもします。
車や銃などのメカ関係の影のつけ方にも特徴ありますね。


誰の原画かわかりませんが、打ち付ける水の飛沫や
ガラスの破片など頑張っている作画もありました。


西村さんの原画はなんとなくですがわかってきました。
アニメーターとしてあまり評価されてないような話も聞きましたが、
そんなことはない、とても楽しく魅力的な作画をされていますよ。
シティーハンター見返す楽しみが一つ増えました。