さすがの猿飛の山下・摩砂雪調作画

さすがの猿飛 第39話「山は呼んでいる!肉丸vs八宝斎
脚本:柳川茂 絵コンテ:森脇真琴 演出:山田雄三 作画監督:金沢比呂司 原画:服部一朗 小田多恵子 楠千鶴子 高倉佳彦 

何度か話題にしている、さすがの猿飛39話。
一度それなりの形でまとめておこうかと思います。


山下将仁さんの「クチナシより愛をこめて」が
80年代の「暴走作画」として有名でTV番組にも取り上げられるのに
これがあまり話題にならないのはおかしいと思っている1本です。


見どころはなんと言ってもBパート後半の
八宝斎を肇とする老忍者軍団VS本部の山忍者軍団とのバトル。
テンションの高い山下・摩砂雪調作画に背景動画の連発!
回り込みまで入ってきます。
とにかく勢いにまかせた若さ溢れる作画ですね。


敵も味方も八宝斎以外はすべて名無しなのでどう説明していいのか…。


最初の合戦シーンからテンション高すぎです。
山下調作画で若人も老人も動きまくります。


老忍者達に金縛り?でグルグル巻きにされた忍者が
地上に落ちていくところにまで背景動画が(笑)


髭の老忍者が周り込みを入れながら後ろから追ってくる忍者に
イズナ落しをやるところは迫力があってグーですね。
木の間を猿のように伝っていくところはちょっと劇画調。
この作画の中では浮いています。


テンションが一番が高いのがラストの八宝斎と長髪忍者のバトル&チェイス
肉丸一家の「おじいちゃん、がんばって!」という掛け声を
こちらも思わす出したくなるような頑張りっぷり。(笑)


逃げる八宝斎を敵忍者が追う形で街中から和風高層ビルへ
壁を駆け上がってビルの最上階の畳敷きの大広間、
天井を破って屋根の上さらにまた壁を走ってビルの下へと
背景動画でいたるところを動きまくります。
コマはたぶん3コマじゃないかと。


肉丸の親父が「おじいちゃんがんばって!」と叫けびながら
カメラ回り込みで肉丸一家のロングカットが バーンと格好良く決まるところは
もう笑うしかないですね。 原画は金澤さんかな。


この話でずっと気になってるんですが、
さすがの猿飛でこういう作画をする人が
このクレジットの中で自分は考えられないんですよ。
摩砂雪さんあたりノンクレジットで入っているのかなぁ。


さすがの猿飛はDVDレンタルもされてるので、
最近の作画をちょっと違う作画が見たいって人には
オススメですよ。