シ者の書

川本喜八郎先生の「死者の書」。
シアターキノカップルデーで見てきました。
男二人でも女四人でもカップルとしてサービス。
要するに偶数ならなんでもOKという
キノのサービスはすばらしい。


人形アニメですごいのはやはりライティングの力。
顔の表情のパターンが限られているので、
それを光の陰影で表現するという独特の技法。
アニメーションの作り方の本で、
能面を使った表情の出し方が載っていて、
とても感心した覚えがあります。


川本先生のすごいところはこの表情付けの
上手さではないかと思っています。
今回もそれが如何なく発揮されていて、
グッと迫るものがありました。
こういうのはやはり夜のシーンが映えますね。
そういう意味で「鬼」は個人的に好きな作品のひとつです。


立体アニメは手書きと違い、
キャラクターごとにレイヤー別けが出来ないので、
往来でのモブシーンなどの大変さはすさまじいものがあります。
手書き以上にタイムシートが重要になりますね。
リテイクの数もまたすごいことに。


今回気になったのは着物など薄い布が
歩きなどによってなびくようなカット。
布のように普通に固定できないものを
どうやってなびかせているのか検討もつきません。
炎などのエフェクトは今回一部手書きで書いてました。


そういえば、シアターキノは代アニ札幌校と同じビルで、
アニメーター科と同じフロアにあります。
廊下から中が見れるので覗いてみたら、
いつものように練習している様子が見えました。
卒業生に「座円洞」や「島本プロ」が出ているあたりが札幌校らしいですね。
聞くところによるとIG新潟はJAM生が多いそうですが、こちらも地域密着型。