アニメの消えモノ感覚〜一期一会を大切に〜

今のアニメは放映後のDVD販売が前提で
予算を組んで、TV放映はソフト販売のための、
プロモーション活動のような状態が多く見られます。


メールなどで80年代アニメで活躍した方たちと、
やりとりをさせてもらってわかったのですが、
当時はアニメはいわゆる消えモノで、
一部のタイトルを除いてソフト化なんて
ほとんど考えられていなかった状態なんですよね。


当時はまさか自分達の作っている作品が、
まさか20年後にDVD化されるなんて
夢にも思ってもいない(笑)


録画媒体を持っている人も限られていて、
録画テープだけでなく録音テープも、
雑誌の読者欄で交換されていました。


基本作る側も見る側も一度きりのTV放映という、
一期一会で成り立っていた時代です。


それだけに1度きりの出会いが大切にされていたように思えます。


ところで今度劇場アニメ「時をかける少女」のDVDが発売されます。
時をかける少女のテーマも「一期一会」。
今という時間を大切にすること。


時をかける少女」はそのテーマに則って、
あえてソフト化や販売をせずに、
2006年の夏でしか出会えなかった体験として、
みんなの記憶に残るものであっても
また美しかったのではないかと思います。


あの空気はあの時でしか味わえなかった。