Gu-Guガンモ 第37話「何がでるかな?オバケ用心 火の用心!!/トリの名誉をとり返せ!」

脚本:星山博之
演出:池田裕之
作画監督:志田正博
原画:摩砂雪 上山直美

ジャイアンツ回の中でも特に印象に残った話。
池田裕之さんのパロディ精神旺盛な演出に
ジャイアンツの勢いある作画が全力で応えています。


Aパートはほとんど摩砂雪さんと志田さんの
原画だと思っていいんじゃないでしょうか。
タイトルからすでに山下系のエフェクト影が入ってます(笑)
ホラー話で普段何気ないものが誇張された作画で描かれていて楽しすぎる話です。


カシオが夜回り中サイゴーを見つけて驚いたときに入る一コマがすごい。

「WALL」というのは記憶が怪しいんですが、
元ネタはピンクフロイドの「THE WALL」でしたっけ?
驚くカシオの動きも実に楽しいです。


さらに上から雫を落とされてびっくりするカシオでは
なんと口から頭蓋骨飛び出しています。

おそらくは作画のアドリブなんでしょうが
ものすごいアドリブの利かせぶり。
よくわからないオバケよりカシオの方がホラーです。
こういうの許された時代なんですね。


その後に出てくるオバケっぽい顔も何か
元ネタあったような気がするんですが思い出せません。
金田伊功さんの書いたプロメシュームじゃないものなぁ。
続いて驚くカシオにシンクロして自室で目を覚ます
ハンペンの足の指が何故か4本に!ホラーだ!
窓の外から出てくる手に驚くハンペンも楽しい。
やたら大きな手は誇張されたイメージです。


夜回りに出かけるハンペンがラジカセもって
ラジカセで「火の用心」を言って回ることに
うるさいと怒った家がなんとメタモルフォーゼ。
グロテスクな化け物になってハンペンに襲い掛かって来ます。
ガンモにばかり夜回りの声だしをさせるハンペンに
怒ったガンモの後頭部に「怒り」の文字が。
これもしっかりエフェクト調(笑)
さらに殴りあうガンモとハンペンで画面いっぱいに入る
文字には山下系エフェクト、さらには「強力わかもと」人形なんかも。
高みの見物を装って巻き添えを食らったデジャブーも楽しいですね。


さらに山下系のライトを撒き散らして出てきた
あゆみちゃん家のおばあちゃんもすごい顔。
ハンペンとガンモのあの驚き方も納得です。
やはりつぶれたり弾んだりするガンモってアニメっぽくていいですね。
そして志田さんお得意のあゆみちゃん登場。
あゆみちゃんお手製のフライドチキンに喜ぶガンモ


ガンモにいける美少女作画はあゆみちゃんと言えば志田さん、
リンダといえば井上さんというイメージがあります。
あくまでイメージですが。



先の雫が落ちるスポットに来て
そして木の上から布が落ちてきたところで
戦慄が走る3人にものすごいエフェクトが(笑)


そして木の上から布が落ちてきたところで
今回最大の見せ場の「暴走作画」が!
ここからはもう志田さんの修正が入ってないんだと思います。

白い布をまとって驚くハンペンとガンモ
山下系エフェクトが重なりあゆみちゃんの瞳の中へ。
そのままワンカットでカメラを引いてあゆみちゃんに周り込みながら
何故か唐突にミサイルがあゆみちゃんに向けて発射!
2発目のミサイルがこれもまた唐突に現れた
VF21バルキリーに当たって爆発します。
バルキリーと山下系エフェクトって時代を反映しているのに
あまり見ない組み合わせですね。


さらにあゆみちゃんがハンペンの手を取って逃げるところから
暴走は続いて、背景動画で団地の角を曲がると
オバケに変装した?サイゴーやサイゴー妹やリンダや納豆娘、
おばあちゃんんに加えてグレムリンゴジラが。
ゴジラも山下エフェクトを吐きます(笑)


さらにさらにあゆみちゃんに引っ張られながら電柱を破壊して
ゴミ箱に突っ込んだりしながら走るハンペン。
ゴミ箱のなかからさらりとコンドームが。
ハンペンの表情とか楽しすぎます。


この話はゴインノウ様が現れてオチなんですが
結局オバケが何だったのかがハッキリしないんですよね。
結局クラスメイトが脅かしていたというオチなのか。


Aパートは本当に当時のジャイアンツらしさが極まった回でした。
Bパートも志田さんの作画が利いていて
楽しい仕上がりなんですが長くなったので割愛します。